柴田の独り言


ふたつの顔
コメント(1)| Track back(0) | 2005年11月18日


悩みが晴れることは無い。

痛みが癒えることがあっても。

花が枯れ燃えるような紅葉が散った。

むき出しの枝に11月の雨が降る。

木造アパートの小さな部屋で感じる季節。

煙はゆらゆら円を描きながら私の肩を抱いてくれる。

深く吸い込んで吐く香りの導くままに眠る。

目覚めながらに見る夢を懸命に絵筆を持って現世に留める。

ゆったりと構えることのできないこの貧しさが磨き尖らせ見る景色。

赤についてまどろんで横たわった体が眠る。少し疲れた。

うすくらい部屋に見知らぬ女の寝息が聞こえる、どこかで母が呼んでいる。

振り返ると笑顔の兄が居る、兄弟三人で、おいしいものを、食べた。

ささやかな家族の風景はぼくの夢。北風に吹かれたはだかの思い。

寒い冬を抱くことこそが、ぼくの優しさなのかもしれない。

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